STORY
ストーリー
「わたしの見ている景色、きみにも見えてるのかな。」 ファインダー越しに交わしたひとことが、ふたりの距離を少しずつ縮めていく。同じ被写体を追いかけ、同じ夕陽に目を細め、それでも二人が切り取る一枚は、いつも少しだけ違っていた。その違いが、たまらなく愛おしかった。 やがて訪れる写真コンクールの季節。賞をめぐるほんの少しの焦りや、うまく言葉にできない気持ちのすれ違いが、ふたりのあいだにそっと影を落とす。近づきたいのに、どうしてか素直になれない。 それでも詩とあおいは、シャッターの先にある光を信じていた。カメラを構えるたび、世界はまた新しく見えてくる。忘れられないひと夏を駆け抜ける、高校写真部のふたりの物語——。



